デブでもダンシングを駆使して走れる!
【この記事は2021/7/2に一部加筆しました】
僕も90kgオーバーでダンシング大好きです!
ロードバイクで颯爽と「ダンシング(立ち漕ぎ)」をするのは見た目にもかっこいいですよね。
でもデブのローディー(ロードバイク乗り)からしたら、ダンシングは足や膝に負担はかかり、すぐに心拍数が上がって疲れるだけのもの・・・だと思っていませんか?
今回は、デブの重量級サイクリストでも楽々ダンシングすることができるテクニックをお伝えしようと思います!
ダンシングの誤解を解く
ダンシングってどんなイメージ?
まずはダンシングの誤解を解きましょう!
ダンシング(立ち漕ぎ)と聞いてどんなことを思い浮かべますか?
ママチャリしか乗ったことがない人でも、立ち漕ぎをしたことがない人はほとんどいないと思います。
ママチャリに乗ってどういう時に立ち漕ぎをするのか?考えてみるとやはり「登り坂がきつい時」が一番にくるのではないでしょうか?
ママチャリで坂がきつくてダンシングをする時、どんなフォームになりますか?
ギアがこれ以上軽くならないので、できるだけ大きい力でペダルを踏み降ろさないといけない。大きく体重をかけて思いっきりペダルを踏むために、踏み下ろす足の側のハンドルを腕で精一杯引きつける・・・
だいたいこんなイメージですよね?
デブ(以下重量級)が誤解するダンシングのデメリット
ロードバイクで前述のようなダンシングをすると、間違いなくすぐに足の筋肉と心肺機能が音をあげます。
重量級の皆さんは、そんな理由でダンシング自体を諦めていませんか?でも、それがダンシング(立ち漕ぎ)の全てじゃないんです。
もっと楽に、体を休めながら結果的に早く走ることができるダンシングもあります!そんなダンシングも含めて、重量級の方にオススメするロードバイク・ダンシングテクニックを紹介していきたいと思います。
ヒルクライムで体を休めるダンシング
すぐに疲れるイメージが先行して、ロードバイクでのダンシングが苦手と思い込んでいる重量級のあなたに朗報です!なんと、体を休めるダンシングがあるのです。
ハンドルを押す「プッシュダンシング」
ハンドルを引くんじゃなくて押してダンシングします!
ダンシングと聞くを、前述の例のようにハンドルを引きつけるイメージがありますが、実はハンドルを押すだけで正反対の「体を休める」ダンシングになるのです。
プッシュダンシングのやり方
やりかたはとても簡単です。「ペダルを踏み込む方の足」の「反対側のハンドル」を押す。これでOKです。
右足のペダルを踏み降ろす時、普通なら右手でハンドルを引きつけたくなりますが、反対側の左手でハンドル(ブラケット)を遠くに押します。これを左右でリズミカルに繰り返すのです。
これにより、上半身は立って心肺が大きく広がります。ゆっくりと呼吸をしながら、踏み降ろした足が下支点(真下)に来る前に踏むのをやめ、反対側のペダルを踏みながらハンドルを押し始めます。
プッシュダンシングの効果
通常のハンドルを引きつけるダンシングの場合、体は前傾でまるまる方向に動くので心肺が縮む方向になり、大きく呼吸をするのが難しくなります。
さらにこの引きつけながら踏み降ろす動作が太ももの上側(正面側)の「大腿四頭筋」をメインで使うことになります。この筋肉は耐久性が低いので、すぐに疲れてしまいます。
これに対してプッシュダンシングの場合、ハンドルを押す動作で体が開き大きく伸びるので、新鮮な空気を楽に大きく吸い込むことが可能です。
また、このフォームにより「大腿四頭筋」だけでなく「大腿二頭筋(ハムストリングス)」と「大臀筋(お尻の筋肉)という、人体の中でも最も筋肉量の多い筋肉を楽に使えるので、非常に疲れにくくなります。
プッシュダンシングの使い方
プッシュダンシングは、通常のダンシングのように「シッティングでは登れなくなってしまった状態」で使うのではなく、「積極的に休むため」に使用します。
通常、ロードバイクに乗る重量級サイクリストの場合は、ヒルクライムにおいてダンシングを使ったからと言って速く登れることはありません。もとより筋力があるため、シッティングの方が速度を上げて走ることが可能です。
重量級がダンシングに頼る場合は、どちらかと言うと「もう限界!」となってから仕方なく使う場合の方が多いと思います。
ですが、プッシュダンシングの場合は逆に「休むため」に使用しますので、ヒルクライムで坂を登っている時に、一定の間隔で使用することにより、シッティングでは使用しない筋肉を利用するので「筋肉のローテーション」が可能になります。
ギアを重くする必要もありません。例えば、シッティングで1分頑張り、プッシュダンシングを左右8回挟んでまたシッティングに戻る、というパターンを繰り返すのもありです。
意識的に深く、回数を減らして呼吸をしてみてください。
プッシュダンシングでも心拍数そのものはシッティングに比べて上がってしまうので、ダンシング中に積極的に筋肉を休めることを意識してくださいね。
限界付近のダンシング
重量級の場合、軽量級のサイクリストと違って「斜度の限界」があります。
軽量級サイクリストならクルクルとリズミカルに登れる斜度でも、重量級サイクリストの場合は自重がアダとなりどう頑張っても歩く速度でしか登れない状態に陥ります。それが「斜度の限界」です。
僕の場合だいたい傾斜8度で苦しくなり、10度になるとシッティングのまま登るのが難しくなります。13度以上になると、もうダンシングで一歩一歩ゆっくり階段を登るように走らないと進むことすらままなりません。
こんな状態でも、意識してハンドルを無駄に引きつけないようにして登ってください。ここまできたら逆に「ペダルを踏む」のは真上から少し過ぎたあたりから3時あたりのみにするのがベスト。
下まで踏んでしまうと荷重が残り、逆側のペダリングを妨げてしまうので、踏むのはその一瞬で早めに荷重を抜いてください。重量級の場合はいかに自分の体重でペダリングを妨げないかを意識すれば、自然に体重でペダリングできます。
ダンシングを使ってベストなヒルクライムを!
ベストなヒルクライムは「山頂に到達した時に、心拍と筋肉が同時に終わりを迎える」というものです。登りきる前に心拍が先に終わってももったいないですし、筋力が先に終わってももったいないです。
心拍計と勾配計をチェックしながら、自分の体力を客観的に確認してベストなヒルクライムを目指しましょう。
そこで必要になるのは心拍数を測ることができる端末。腕時計型とサイクルコンピューターがあり、それぞれ私のオススメするガジェットを紹介いたします。
オススメ心拍機能付きスマートウォッチ(腕時計型)
いわゆる「ランニングウォッチ」です。僕の場合はトライアスロンでも使用できるモデル、と言うのがマストだったので、その条件を満たす中からベストバイをチョイスしました。
欲しい機能が、GPSあり、ランニング、スイム、バイクを含めて様々なトレーニングやレースに対応、時計単体で心拍数を計測できる、海水でも使用可能な防水、Stravaへ自動リンクできる。
逆に必要ないのがタッチパネル(濡れると効かない)、高度計(GPSで対応できる)、ナビゲーションマップ(スントアプリから読み込みで対応できる)。
これでアマゾン実売価格が2万円程度です。特に僕はロードのサイクルコンピューターがガーミンではないので、北欧モデルのスントに一目惚れでした。
バッテリーの持ちも良く(ロードバイクでの1日ライドでも余裕)、心拍数と歩数を常時計測してくれるので活動量計としても優秀です。
とにかく!この腕時計をしていれば、ありとあらゆる運動を記録することができます。ロードバイクはもちろん、通勤のウォーキング、休みの日のハイキング、自宅でのヨガ、ジムでの筋トレや水泳まで、消費カロリーやトレーニングレベルを全部記録することができます。
ちなみに僕はAmazonのサイバーマンデーで18,000円で買いました!Amazonのセールではかなり安くなるのでオススメです。
ブラックとシルバーメタルを組み合わせた本体が、日常遣いでも全く違和感がありません。トレーニングから営業先での勤務までいつもつけています。
オススメ心拍機能付きサイクルコンピューター
ロードバイクのみで使用するなら従来のサイクルコンピューターがベストです。
サイコンといえばGarmin(ガーミン)の支持が厚いですが、僕は昔からガーミンユーザーではありませんでした(シグマを使っていました)。
ガーミンも含めて、最近サイコンの価格の上昇傾向がありますが、その原因はGPSを利用したナビ機能だと思います。マップやナビを除けばGPSサイコンも驚くほどの低価格で購入可能です。
その中で僕が実際に使用しておすすめできるのがこのRider410。
Rider410のオススメポイントはなんと言ってもGPS機能。GPS(アメリカ)、GLONASS(ロシア)、BDS(中国)、QZSS(みちびき日本)、Galileo(ヨーロッパ)を含むすべての GNSS(全地球衛星測位システム)をサポートしており、精度は抜群です。
このGPS機能を利用することで、速度、斜度も計測することが可能。またパワーセンサーにも対応しており、しかもANT+とBluetooth通信どちらも対応。実質これ一台で全てのセンサーを計測することができます。
サイクルコンピューターで心拍を計測するには別途心拍センサーが必要です。
以前このブログでおすすめしていた「キャットアイ(CAT EYE)のHR-12」ですが、使用半年で電池の減りが異常に早く(2回の使用で電池切れ)なってしまい買い換えることに。次に買ったのが中華メーカーの「心拍数モニターセンサーiGPSPORT HR35」。これがANT+とBluetooth両対応のはずがANT+に異常があり(Rider410でセンサー反応せず)即返品。そして最後にたどり着いたのが、友人のデキさんが使用していた「Wahoo TICKR心拍数モニター」。
この心拍センサーの良いところは「ANT+とBluetooth両対応」なのですが、他のモデルにない特徴が「LEDランプ」。心拍を拾ってセンサーが電波を発し始めると、赤と青のセンサーがANT+とBluetoothの通信が始まったとこを教えてくれます。
僕の場合、Zwiftで使用する時にBluetoothでPCと、ANT+でサイコンと両方接続して同時に各デバイスに心拍を送って表示させる使い方をしています。便利!
最後にパワーメーター。僕のオススメはこの記事で紹介してる「4iiii Precision」。ケイデンスセンサーも兼ねおり最強のコスパです!
おまけ。重量級の本領発揮「ハンマリング・ダンシング」
もし、重量級のあなたがゴール前スプリントまで集団に残っていれば、確実に筋力豊富なあなたの領域です。
最終スプリントで全身全霊のパワーを発揮するのが「ハンマリング・ダンシング」です。
ハンマリング・ダンシングのやり方
やり方は先ほどのプッシュダンシングとは真逆。全身の力でペダルをハンマーで叩くように踏み込み、ハンドルは力一杯引きつけます。
このゴール前スプリントのフォームは、体重と筋力がある方が確実に速くなります。
全身の筋力で体重とともにペダルを踏み込み、ハンドルを引きつけて、ケイデンスをどんどん上げていきます。テクニックやフォームは二の次。ゴールラインを通った時点で自分の中の全てを出しきり、その場で失神する勢いで漕いでください。
スプリンター的には、ゴール後に倒れこんでLV1、口の中で血の味がしてLV2、ゴールとともに嘔吐してLV3、全身痙攣でLV4らしいです。
まとめ
いかがでしたか?しんどくて疲れるロードバイクのダンシングのイメージが変わったのではないでしょうか?
体のどの部位の筋肉を使うのかを意識してゆっくり大きく呼吸すれば、重量級の人でも驚くほど楽にダンシングを使ってヒルクライムを駆け上がることができます。
デブ・初心者・重量級のためのロードバイクシリーズ
重量級のための連載をしていますので、ぜひそちらも参考にして軽量級サイクリストを倒してください!
42歳からトライアスロン挑戦開始しました!
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