泳げなかったランナーが1500mを泳げるようになるまで【トライアスロン挑戦記】

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【GOMA (ゴーマ)】くまさん(夫)ときのこ(妻)のユニット。京都胡麻(ごま)に移住して、新しい田舎暮らしを提唱するGOMA(ゴーマ)を立ち上げました。ゲストハウス経営とサイクリングツアーをはじめとしたアウトドアアクティビティ、ウェブデザイン、デジタルマーケティング、ドローンフォトグラファーなど多業を行なっています。サイクリングやテクノロジー、DIY、田舎暮らしの情報などを中心に誰にでもわかりやすく解説しています。2018年第一子誕生。
現在はZwiftでヴァーチャルライド中心にロードバイクを楽しんでいます。ユーザーネーム「Atsushi Higashiura(gomanote.com)」。2019年夏からマラソン挑戦に続き2020年からトライアスロン挑戦。
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泳げなかったランナーが1500mを泳げるようになるまで【トライアスロン挑戦記】

トライアスロンに挑戦してみたい――そう思っても、「スイムが不安」という人は多いはず。
僕もその一人でした。10年前までは完全なカナヅチで、泳ぐこと自体に恐怖心がありました。

そんな僕が、今では無休憩で1500mを35分台で泳げるようになり、トライアスロンも完走できるようになった。
この記事では、泳げなかったランナーがどうやってスイムを克服したのか、リアルな体験をまとめます。

最初は25mも泳げなかった

10年ほど前、通っていたスポーツジムで水泳教室があり、
泳げないおじさんおばさんたちと一緒に先生の指導を受けたのが始まりです。

最初は息継ぎすらできず、水に顔をつけることも怖かった。
でも数週間でどうにか50mを泳ぎ切れるようになりました。

それから数年間は、プールに行ったときに「50mを数本泳ぐ」程度。
泳ぐことは好きではなかったし、トライアスロンなんて夢のまた夢でした。

トライアスロンとの出会い、そしてスイムへの恐怖

5年前、仕事で知り合った方がトライアスリートで、挑戦を勧められました。
「スイム1500m、バイク40km、ラン10km。完走すればオリンピックディスタンスだよ!」と。

ランとバイクには自信がありました。
でも問題はやっぱりスイム1500m
海や川など、足のつかない場所を泳ぐなんて想像するだけで怖かった。

それでも、「一度は挑戦してみたい」という気持ちが勝ち、
スイムを克服するために再びジムに通い始めました。

70代トライアスリートの言葉で気づいたこと

ジムには1500mを泳ぎ切るような教室はなく、どう練習すればいいのか分かりませんでした。
そんなとき、女性トレーナーが70代の男性トライアスリートを紹介してくれました。

その方はとても若々しく、落ち着いた雰囲気の方でした。
そして僕にこう言ったのです。

「スイムで脚を使い切るな。
トライアスロンはスイム→バイク→ランの順だから、最初で脚を残せ。」

そこで教えてもらったのがプルブイというアイテム。
足に挟んで泳ぐことで下半身を使わず、腕だけで泳ぐ練習ができます。

プルブイを使って初めて泳いだとき、下半身が沈まないだけで、こんなに楽なのか!と衝撃を受けました。

出会いが変えた泳ぎ:「2ビートキック」

半年ほどプルブイ練習を続けたあと、
YouTubeで「2ビートキック」という泳ぎ方を知りました。

それまで僕がやっていたのは「バタ足連打」のような6ビート。
すぐに息が上がり、100mも続かない。

でも、2ビートキックは違いました。
1ストロークに1回だけ、同じ側の足でキックする。

  • 右手でかく → 右足で「ドーン」
  • 左手でかく → 左足で「ドーン」

この同側キックがフォーム全体を連動させる鍵でした。
手のキャッチと同時に同じ側の足で「ドーン」と力を入れることで、
骨盤と体幹が一体となって前に進む感覚になります。

強く蹴るのではなく、体のローリングに合わせて一撃だけ添える。
それだけで抵抗が消え、「スーッ」と進むようになりました。

(参考動画:2ビートキック解説動画(YouTube)

初レースで味わった“ギリギリ完泳”の達成感

その年の夏、地元・京都府南丹市で開催されたトライアスロン大会に初挑戦。
スイムは桂川(保津川)で上流→下流の往復500m×3本、計1500m。
足切りタイムは50分。

スタート直後からどんどん抜かれ、ほぼ最下位。
「もう無理かも…」と思いながらも、2ビートで省エネを意識し、なんとか泳ぎ切りました。

結果、スイムはギリギリ50分台で完泳!
その後の得意なバイクとランで100人以上抜き、無事に完走。

ゴールした瞬間、「あの泳げなかった自分が、川を泳ぎ切った…!」と泣きそうになりました。

それからの練習と今の泳ぎ

それ以降も、毎週1回は地元のプールで1500mの練習を継続。
最初は50分かかっていたタイムも、今では35分台で安定しています。

2ビートキックで脚を使わない分、疲れも少なく、
足のつかない海でも恐怖を感じなくなりました。

今は「どれだけリズムよく、無駄なく泳げるか」がテーマ。
目標は30分切りです。

私が実際に使っているスイムアイテム紹介

ここでは、私がトライアスロン練習やスイム練習で実際に使っているアイテムを紹介します。
初心者でも揃えやすく、長く使えるものを中心に選びました。

🏊‍♂️ スイム用アイテム

  • Speedo 競泳用ゴーグル
     フィット感が高く、水漏れしにくい。曇り止めも効きやすく、視界が安定します。
  • Speedo シリコーンコーティングキャップ
     髪の摩擦を防ぎ、装着しやすい。長時間のスイムでも快適です。
  • Speedo 競泳用4分丈パンツ
     腰まわりがしっかりフィットし、姿勢が安定。長距離練習にも最適。
  • 曇り止め液
     練習前に塗るだけで視界クリア。安価でも効果が長持ちするものを常備しています。
  • プルブイ
     脚に挟んで下半身の動きを制限し、上半身の使い方を鍛えるアイテム。2ビート練習の基礎にもおすすめ。

⌚ トレーニング&安全アイテム

  • Wahoo ELEMNT RIVAL スマートウォッチ
     スイム・バイク・ランの全データを一括管理。GPS精度も高く、トライアスロン練習に最適。
  • Watch Suit Standard(スマートウォッチ保護バンド)
     泳ぐときや海練での衝撃・擦れを防ぐためのカバー。装着したまま操作も可能。
  • オープンウォーター用スイムブイ
     安全確保のため必須。浮力が高く、休憩もできるので初心者でも安心です。

これらのアイテムを使うことで、安心して、効率よく、そして長く泳ぐことができる環境を整えられます。
スイム練習を習慣化するなら、まずは「道具を揃える」ことから始めましょう。

まとめ:泳げない人でも、長く泳げるようになる

泳げない人が1500mを泳げるようになるには、特別な才能も筋肉もいりません。
大事なのは「省エネで泳ぐ」意識と練習の継続だけ。

2ビートキックで“体の連動”を覚えたら、
息が続かない・沈む・脚が疲れる――そんな悩みが自然に消えていきます。

トライアスロンを諦めかけている人に、伝えたいです。
「泳げない自分」も、必ず変わります。

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