押さえておこう。飛ぶ原理
ヘリコプターの飛ぶ原理
ヘリコプターはなぜ空中で止まったり、方向を変えたり自由にできるの?
こたえ
ふたつのプロペラで自在にコントロールヘリコプターは、機体の上にメインローターという大きなプロペラがついています。メインローターは、機体を上に持ち上げようとする働き(飛行機の翼の働き)と、機体を前に進めようとする働き(飛行機のプロペラの働き)を同時に受け持っています。また、機体の後ろにはテールローターという小さなプロペラがついています。テールローターで横向きに働く力を発生させることによって、メインローターの回転方向とは反対の方向に機体が回転するのを防いでいます。
操縦桿を操作して、メインローターの回転面を前に傾けるとヘリコプターは前に進みます。これは、回転面を傾けることによって力が働く方向が変わったからです。また回転面を水平にすると空中で停止することができます。方向を変えるときは、テールローターが生み出す力の大きさを変えてやります。また、上昇するときはローターの羽根の角度を大きくして上に向かう力を大きくしてやります。
引用:子供の科学
上記はヘリコプターの実機が飛ぶ原理です。
ドローンも基本は同じですが、Phantomなどの4枚プロペラがある「マルチコプター」は、少し飛ぶ原理に違いがあります。
通常のヘリコプターが大きいメインローターと小さいテールローターで機体をコントロールするのに対して、マルチコプターは隣り合う4枚のプロペラの回転を調整し、それぞれに回転差を生み出すことで自在に空を飛ぶのです。
ホバリング、上昇、下降
ホバリングはすべてのプロペラを同じ速度で回転させ、さらにプロペラの揚力に寄って上昇しようとする力と、機体の重量による重力で落下しようとする力、全てに釣り合いが取れた状態ではじめて実現できます。
さらに、同じ場所でホバリングをキープしようとすれば、上下左右から常に吹いてくる風に合わせて、常に細かい入力をし続けなければいけません。
例えば、右斜下後方から風速3mの風が吹く場合、機体を右斜後方へコントロールしつつ、上昇気流で浮き上がる分下降させる入力をしないとXYZ同じ座標にはとどまれません。
それを現代のドローンは様々なセンサーを駆使し微調整を繰り返すことで、無入力の場合は同じ座標にとどまる事ができるのです。
また、上昇する場合はプロペラの回転速度を上げてさらに揚力を増すことで上昇し、下降する場合はプロペラの回転速度を下げて落下することで下降します。
下降の場合、プロペラの回転速度が下がりすぎると失速=墜落となります。
そのため、センサーにより速度の下限があるので、上昇より下降のほうが必然的に速度が遅くなります。
バッテリーの残り残量には常に余裕を持たないと、高い高度から降りてくる前にバッテリー切れになり墜落!なんてことになるのでご注意を!
前進、後進
上の写真のように、機体前の2つのプロペラが遅い場合、機体は前に傾き前進します。その逆を行えば機体は後進します。
また、機体が前進することを「エレベータ」と呼びます。
左右移動
上の写真のように、機体右の2つのプロペラが遅い場合、機体は右に傾き右方向に水平移動します。その逆を行えば機体は左に水平移動します。
このように、機体が水平移動することを「エルロン」と呼びます。
旋回
上の写真のように、左方向に回転する2つのプロペラが速い場合、機体は右に回転し旋回します。その逆を行えば機体は左に旋回します。
このように、機体が旋回することを「ラダー」と呼びます。
安定した飛行は各種センサーのおかげ
このように、送信機側の入力を4枚のプロペラの回転数に変換して伝えることでドローンは飛行しています。
あえて不安定を作り出すことで、前進や旋回などの移動を行うのがドローンなのです。
通常はセンサーが働いているのであまり難しく考えないでいいですが、頭の片隅に「こうやって飛んでいるんだ」ということを置いておけば、さらに飛ばすことが楽しくなりますね。
バッテリーについて
このドローンを飛ばすエネルギーになっているのがバッテリー(電池)です。
昔、ラジコンカーで遊んだ経験がある人は、充電して繰り返し利用できる「ニッカド電池」というものを覚えている人が多いでしょう。
現在、ドローンをはじめ多くのラジコンは、「リチュウムポリマー電池」を利用しているものがほとんどです。
リチュウムポリマー電池のメリット
リチュウムポリマー電池は、ニッカド電池に比べ遥かに多くのメリットを兼ね備えた電池なのです。
ニッカド電池は「メモリー効果」という減少が顕著。メモリー効果とは、容量を使い切る前に継ぎ足し充電すると最大容量が下がってしまう現象です。
メモリー効果(メモリーこうか、memory effect、メモリ効果)またはメモリー現象とは、ニッケル・カドミウム蓄電池(ニカド電池)やニッケル・水素蓄電池などの二次電池を継ぎ足し充電したことで、放電中に、一時的な電圧降下を起こす現象である[1]。メモリー効果により早期に機器が必要とする電圧を下回ると容量が減少したように見えるため、「見た目上の容量が減る事」 と説明される事もある。
Wikipediaより
これに対し、リチウムポリマー電池はこのメモリー効果が無いに等しく軽量です。
リチウムポリマー電池のデメリット
一般的なアルカリ電池、ニッカド電池に比べて遥かに取り扱いが難しく危険です。
専用の充電器を使用しないと爆発、炎上の危険性があります。
また、可燃性で上限を超えて発熱した場合バッテリーの性能低下や爆発の可能性もあります。
さらに、容量が完全に0になり過放電された状態で著しく性能が低下したり、容量が100%に近い状態で長期保存した場合など、過充電により発火する可能性もあります。
でも恐れることはない
ただし、DJIのドローンをはじめスマホなどの専用バッテリーは、自動放電機能や加熱保護装置がついているので、何ら問題なく使用することができます。
豆知識
DJIドローンの機体本体バッテリーは自動放電機能があるので問題ありませんが、送信機の方はその機能がないので満タンまで充電して保管するのはおすすめできません。
使用後はそのまま置いておいて、次使用する前日に充電するのがおすすめです!
まとめ
いかがでしたか?今回は自転車の話は出せませんでしたが、空飛ぶドローンを身近に感じてもらえることができたのではないでしょうか?
本当に飛ばすのが簡単な最新ドローン。ぜひ皆さんも挑戦してみてください!
最後に、今回新たに撮ったムービーをアップします。稲刈り前後の美しい里山を空撮しました。ぜひご覧ください(^^)
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