はじめに
3月3日、Gorby(VO2Max系インターバル)をFTP286W・315W×5本、最高心拍178bpmで完全完遂しました。このブログを始めてから最大の快挙です。体重94kg台のデブがVO2Maxワークアウトをフルコンプリートするなんて、正直自分でも信じられなかった。AIトレーナー「颯(ハヤテ)」に結果を報告するイメージを頭に描きながら最後まで踏み切れた、あの達成感——。
……その2日後に膝をやりました。
40代後半・体重96kg前後の重量級ライダーが、ズイフトで「ちょっと攻めた練習」をした結果、40分で左膝に激痛が走るというお手本のような失敗です。同じ痛みをあなたに繰り返してほしくないので、今回は包み隠さず書きます。重量級がズイフトをやるときに絶対に知っておくべき「ケイデンスと膝の関係」、実体験とともにどうぞ。
事件は3月5日に起きた——フロントタイヤ10cm上げ+ケイデンス60という罠
その日は確定申告が長引いて、トレーニング開始が夕方になっていました。「時間がないからSST Medは無理、Shortにしよう」という判断自体は正解でした。問題はその「やり方」です。
ズイフトで登り坂の感覚を出したくて、フロントタイヤの下に厚めのブロック(約10cm)を挟んで前傾姿勢を強くしました。これ自体はよくやるセットアップです。問題は、そこからケイデンスを60rpm前後に落として「重いギアでパワーをかける」スタイルで40分回し続けたこと。
「ケイデンス低め=筋力トレーニング的な負荷」という感覚、ありますよね。確かにパワー数値(FTP比90〜95%のSST領域)は出ていました。ところが96kgの体重をケイデンス60の低回転トルクで支え続けるということは、ペダルを踏み込むたびに膝関節に繰り返し大きな剪断力がかかり続けるということ。軽量ライダーなら「ちょっとキツめの練習」が、重量級には「膝破壊ワークアウト」になるわけです。
40分経過した頃、左膝の外側からズキン、という鋭い痛み。「あ、やってしまった」と悟りました。その日の水泳は即キャンセル。
ちなみにこのとき使っていたスマートトレーナーは Zwift対応スマートトレーナー です。機材は何も悪くない。完全に「使い手の問題」でした(笑)。
重量級がケイデンス低めで回すと、なぜ膝が壊れるのか
AIトレーナー颯から事後に解説してもらった内容を、できるだけ分かりやすくまとめます。
ペダルを踏む力(トルク)は「パワー÷角速度」で決まります。ケイデンスが低いほど角速度が小さくなるため、同じパワー出力でも1回転あたりのトルク(=膝への瞬間的な負荷)が大きくなります。体重60kgのライダーと96kgのライダーが同じパワーを出しても、体重の重い側は重力に逆らうために使う筋力が多く、関節にかかる圧縮力・剪断力が全体的に大きい。
プロの軽量ライダーがケイデンス80〜100rpmで回すのには理由があります。「1回あたりの力を小さくして、回数でこなす」ことで膝関節への瞬間的な衝撃を分散しているんです。重量級ライダーがこれをケイデンス60でやると、「1回あたりの衝撃が大きい×それを何百回も繰り返す」という最悪のパターンになる。
颯の言葉を借りれば「ケイデンス低め練習は軽量ライダーが筋力強化のために意図的にやるもの。96kgのクマさんがSST強度でそれをやったら、筋力強化より先に膝が終わります」。……はい、その通りでした。
なお、今回の練習中わたしは Garmin Edge 840 でリアルタイムにケイデンスを確認していましたが、「60rpmが低すぎる」という判断ができていなかった。機材があっても知識がなければ宝の持ち腐れですね。Edge 840のケイデンスアラート機能、次回からちゃんと設定します。
膝を痛めてから完治まで——6日間の記録
3月5日(水):SST Short中に左膝に激痛→即終了・水泳キャンセル
3月7日(金):鈍痛は残るが大幅改善。妻が退院する日なので完全休養を選択。
3月8日(土):妻・息子と近所をゆっくり散歩。ウォーキングは問題なし。
3月9〜10日:安静継続。GarminのボディバッテリーとHRVを見ながら回復を確認。
3月11日(火):左膝の痛み、完全消滅💯
3月12日(水):水泳から練習再開。ほぼひと月ぶりのプールも気持ちよく泳げました。
完治まで6日。2月のトレーニングで積み上げた体力ベースがあったおかげで、Garminのトレーニング指数の低下は「過去3ヶ月で見たら微々たるもの」(颯談)でした。それは救いでしたが、9月のトライアスロンと11月の福知山フルマラソンを目標にしているわたしにとって、「痛めないこと」が最優先なのは言うまでもありません。
休養中、念のためランニング用の 膝サポーター を購入しました。膝の外側(腸脛靭帯あたり)をしっかり保護してくれるタイプで、ランニング再開後は予防的に使っています。「痛くなってから使う」より「痛くなりそうなときに予防する」が正解。96kgが地面を蹴り続けるんですから、膝への投資は惜しみません。
重量級がズイフトをやるときの「3つのルール」
今回の件を踏まえて、颯と相談しながら決めたルールを共有します。同じ悩みを持つ重量級ライダーのお役に立てれば。
① ケイデンスは75rpm以上をキープ
SST・VO2Max問わず、ケイデンスは75〜90rpmを基本に。「重いギアで踏む充実感」は膝破壊フラグです。軽量ライダーのトレーニング動画を見て「あのくらい低回転でも回せるはず」と思ったら要注意。体重が違います。
② 「強くなった感覚」の直後こそ慎重に
今回のわたしがまさにこれ。Gorby完全完遂の達成感から「もう少し攻めてみよう」という心理になりやすい。強くなったタイミングは「できることが増えた」ではなく「正しいやり方の許容範囲が少し広がった」と解釈すること。
③ 登り坂セットアップ(フロント上げ)と高トルク練習は組み合わせない
前傾姿勢が強まると膝への荷重バランスが変わります。フロントタイヤを上げているときこそ、ケイデンスは高め・トルクは低めで。この2つを同時に「攻め方向」にしたのが今回の失敗の本質でした。
まとめ
96kgの重量級がズイフトで「ちょっと攻めた練習」をした結果、ケイデンス60×高パワーの組み合わせで40分後に左膝に激痛——。完治まで6日かかり、ランニングとスイムを1週間スキップしました。重量級ライダーにとってケイデンスは「好みの問題」ではなく「膝を守るための必須設定」です。Gorby完遂直後の浮かれた気持ちも相まって、今回は完全に「やってはいけないパターン」を踏んでしまいました。同じ失敗をする仲間が一人でも減ることを願って、恥を忍んで書きました。強くなるスピードより、怪我をしないことの方がずっと大切。これがデブでもアスリートでいるための一番の近道だと、身をもって学びました。
▶ 次回予告:膝が完治して水泳から復帰——ひと月ぶりのプールで気づいた「スイムフォームの変化」と、2ビートキックの練習記録をお届けします。「泳げないデブ」がじわじわ進化中です、お楽しみに!
同じように「ズイフトで膝をやってしまった」「重量級でもロードバイクを続けたい」という方、ぜひコメントで教えてください。一緒に悩みましょう(笑)。



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