インタビュー:Aoisaru(あおいさる)市村ユキコさん

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1980年岡山生まれ。ローカルビジネスを応援するデザイン事務所「GOMA」クリエイティブディレクター。京都の胡麻で築70年の古民家をリノベーション、デザイン事務所と一棟貸しゲストハウスを運営しながら育児に奮闘中の40代。ライター名きのこ。

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胡麻で暮らす、魅力あるひとにローカルライター デブ子デラックスがインタビュー。今回は「うつわカフェ Aoisaru」を営む市村ユキコさんにお話を伺います。

2018年12月にオープンした「うつわカフェ Aoisaru」は、綾部から移住した市村ユキコさんが切り盛りするお店です。ご近所さんはじめ、京都市内からの来客もあるほどで、ランチが完売するほど賑わう日もあります。

はじめはギャラリーと陶芸体験のみの予定だった

カフェはランチやスイーツがおいしいと評判ですが、当初はギャラリーと、陶芸体験をメインに考えていたそう。陶芸体験のお客さんにお茶菓子を出す程度で、カフェ営業は予定していなかったといいます。店舗のリノベーションを任せる友人に「うつわの良さをわかってもらうためにも、カフェもやったほうがいいのでは」とアドバイスを受けます。アドバイスを聞き「カフェもやってみたい」という思いに気付いたユキコさん。もともと料理好きなこともあり、予定を変更してカフェとして営業することに決めました。

当初はドリンクとスイーツのみの予定でしたが、あるきっかけでランチ提供をはじめることになります。きっかけをつくったのは、実は私デブ子デラックス……。

突然の訪問にもかかわらず、このようなごはんを用意してくださいました。

私がオープン直後に訪問した際、ご夫婦用のお昼ごはんを分けていただいたことがありました。出されたのは、美しく盛られたプレートランチ。野菜のおかずがいくつも用意されていて、どれもがおいしく大興奮!
これがメニューならきっと名物になるし、ランチ目的のお客が増えるに違いないと感じ、その場で「これがランチだったらめっちゃうれしいし何回も食べたい。ぜひメニューに加えてください!」と哀願。後日お試しで出したところ、GOMA夫妻も太鼓判を押すほど好評で、本格的にランチとしてスタートすることになったのです。

詳しくはカフェ案内の記事をご覧いただきたいのですが、ご主人・市村サントシャさんの味わいあるうつわに盛られた、野菜たっぷりランチは予想通り人気。オープンしてすぐの頃はお客さんがゼロの日があったそうですが、最近ではランチが完売する日もあるほどです。

直感で胡麻に住もうと思えた

2018年9月に移住したユキコさん一家。それまでは綾部に長く暮らしていました。埼玉に住むお母さまを呼び寄せての介護やライフスタイルの変化で、綾部では不便と感じるようになり、移住を考え始めます。京都だけでなく広いエリアで検討していましたが、胡麻に移住することに決めました。

胡麻には身寄りもゆかりもなく、身近な土地ではありませんでした。不動産屋の友人に紹介してもらいましたが、下見の時、直感でこの物件だと即決したのだとか。
以前から京都市内へJRで向かう際、 胡麻駅が明るく開けていて、いいイメージを持っていた ことも、移住への後押しになりました。

料理好きなユキコさんはパンも好き。おいしいパンが食べたいけど、気に入るパン屋になかなか巡り会えず、自分で焼いていたといいます。ゾンネ ウント グリュック 作野商店やみとき屋に出会い、田舎で自然豊かなところにも、こんなにおいしいパン屋やカフェがあるのか!と感激したのも、胡麻へ移り住む決め手になったそうです。

現在は介護やカフェなどで忙しく、陶芸活動はお休みしていますが「胡麻でやりたいことがやれて楽しい!」と笑顔を弾ませます。
お母さまの介護がはじまり、家を空けることはできなくなりました。ですがカフェに友達がきてくれたり、自分の好きなものを集めたり、先生を呼んでワークショップを開いたり。最近積極的に行われている「毎朝の呼吸法」や「ミモザリースワークショップ」がまさにそうで、外に出なくても充実した日々が送れるようになりました。

「Aoisaru」という店名は、マヤ暦の紋章「青い猿」が由来。ユキコさんの太陽の紋章が「青い猿」でこの店名にしたそうですが、青い猿には「芸術や遊びの神様」「人をわくわくさせたり楽しませる」などの特性があります。ユキコさん曰く、特性がぴったり当てはまり、今の暮らしは自分に向いていると感じるのだとか。

カフェを通して人が集まり、ワクワクすることが次々生まれているので、カフェの空間を大切にしていきたい、と話すユキコさん。また、充実した時間を過ごせるのがうれしいし、そう思わせてくれる胡麻をより一層盛り上げていきたい。何かの形で胡麻に貢献したいと、今後に思いを馳せています。

胡麻には日が燦々(さんさん)と降り注いでいる

胡麻に住んでみての印象をお聞きすると、標高が高いので寒い日もありますが、空気が澄んでいてすがすがしく、星がキレイに見えるのがうれしい。日が燦々と降り注いで明るく、住みやすいところも気に入っているという答えが返ってきました。

自宅周辺をよく散歩するそうですが、美しい山の稜線など景色に癒やされるのだとか。薪ストーブのある素敵な家を多く見かけるそうで 「豊かな自然の中で、自宅でのんびり過ごす時間を楽しむ家庭が多いのかな、それもいいですよね。」  自身も胡麻で、豊かな暮らしをしていきたい。そう思いながら風景を見つめています。

いま「田舎はどこ?」と聞かれると、答えるのは「胡麻」。埼玉で生まれ育ち、あちこち転々としていましたが、一番気に入ったのが胡麻だそう。それほど胡麻は自分にしっくりきているといいます。

胡麻にやって来て、ギャラリーや陶芸体験、カフェを開業するなど、やりたいことを実現させているユキコさん。「私は50歳にして夢が叶いました。年齢に関係なく活動できているのは、胡麻に来たからからこそ。移住して良かったです。」と語るユキコさんの力強い言葉に、やる気や勇気をいただきました。
今からでも遅くありません。ユキコさんのように、胡麻で人生の目標を見つけてみませんか。

【陶芸教室】

陶芸家・市村サントシャさんによる陶芸教室。カフェに併設の陶芸スペースで、作りたいものを作る自由なスタイル。ろくろを使った本格的な創作も可能です。
日時:毎週土曜日・13〜16時
場所:うつわカフェAoisaru(京都府南丹市日吉町胡麻ミロク67)
定員:2〜6名
体験料:1名3,500円(指導料・土代・税別)
持ち物:汚れてもいいエプロン、手ぬぐい、水分など(飲食の提供はありませんので、必要な場合は持参してください)
その他:予約は利用日の1週間前まで。作品は体験後2週間ほどでお渡し(発送希望の場合、別途送料がかかります)。
予約・問い合わせ: Aoisaru(電話・080-1445-0353、Facebook・Instagram

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京都を中心に、ローカルでビジネスを行う中小企業や団体に着目したホームページ制作会社です。地元を元気にするページづくりを心がけます。ウェブのちょっとしたことから、ウェブ制作・リニューアルまで、お話をじっくり聞いて最善の選択ができるようご提案しています。
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